2022.04.24

子実用トウモロコシ 水田で播種実演

JA柳川管内で5日、子実用トウモロコシ播種(はしゅ)の実演会が行われた。JAでは、「子実用とうもろこし試験栽培プロジェクト」を関係機関(JA全農ふくれん、担い手サポートセンター、南筑後普及指導センター、柳川市)と立ち上げ、稲作転換作物として本年度初めて試験栽培を行っている。

 初めにふくれんが、栽培実証試験概要や目皿交換による大豆播種(はしゅ)機の利用について説明した。その後、農事組合法人しもたなの藤木邦彦組合長が播種を実演した。作付面積は約40㌃。収穫は8月下旬を見込んでいる。

 「子実用トウモロコシ」は、飼料用トウモロコシの「子実」部分だけを収穫し、乾燥させた飼料用穀物。全国でも、食料自給率の向上と、水田転換畑の地力向上につながると期待され、新たな転作作物として導入が検討される「水田作物」だ。

近年の米の消費量低下に伴い米価が低迷する中、水田の高度利用は水田経営体の存続に欠かせない課題となっている。水田の転作奨励政策が始まって以来、大豆は、転作作物の重要品目として生産が奨励されてきた。その生産は、普通型コンバインを軸とした機械化体系が確立されたことなどから安定した収量の確保を維持してきたが、近年、10㌃収量は低下傾向。その原因の一つとして、水田の地力低下が挙げられている。

日本農業新聞4月12日