2023.07.13

地域の次世代リーダー育成

 福岡県のJA柳川は7月上旬、組合員大学合同講座を開いた。修了生と現役受講生が合同で受講した。組合員大学は「地域の次世代リーダー」を育成するため、農業に限らずさまざまな分野で将来の地域のリーダーとして活躍が期待される組合員を対象に2020年度、開講した。修了生も定期的に継続受講している。

 山田英行組合長が「縦・横のつながりを強め、組合員大学を通して地域のリーダーとして活躍してくれることを期待する」と激励。今回「耕畜連携における資源循環―資源の価格形成と循環の効果」と題し、鹿児島大学農学部の豊智行教授が講師を務めた。

 耕種農業地域から発生する副産物(稲わら・米ぬかなど)と、畜産地域から発生する副産物(家畜排せつ物、堆肥など)を肥料として再資源化する循環機能と、JA鹿児島県経済連の取り組みを紹介。主産物だけでなく副産物の供給から収入を得ることができ、さまざまな課題はあるが、柳川の農業でもその可能性が垣間見えた。豊教授は、「食料とともに再生可能な生物資源を生産・供給する農業者は、持続可能な社会の形成に向け大きな役割を担っている」とメッセージを送った。

 受講生は「肥料、資材などの高騰で生産者が頭を抱える中、資源循環は今後の大切な課題だと思う。参考になった」と話した。

 今後は受講生によるJA鹿児島県経済連への視察を予定している。

日本農業新聞7月13日